◆2024.09.23-26 台湾台北市で行われた国際学会に参加しました!◆

2024年9月23-26日に台湾台北市で開催された超音波の国際学会にドクターの学生が参加しました!この記事では国際学会の様子や感想を伝えてもらいます!



 D2の藤原です.9月末に台湾で行われた国際学会に参加しました.学会の名称は2024 Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control Joint Symposium 、通称UFFC-JS2024です。荻研では毎年超音波の国際学会であるIUSに参加していますが、今年は超音波分野、強電体分野、MEMS技術や光格子時計などの周波数制御分野の3つの分野が合同で開催する大規模なシンポジウムとなりました. 台湾は,台湾ブームと言われるほど日本で人気の観光地ですね.本場の台湾料理を楽しみに空港へ到着!と思いきや,現地は大雨でした.夕食に士林夜市へ行きましたが,降り続く大雨にずぶ濡れで食べ歩きはできません….こうして始まった出張ですが,非常に充実した時間を過ごすことができました.私からは学会の様子を中心にお伝えします.


会場に到着!



今回は初めて発表するテーマでの口頭発表でとても緊張していましたが,どんな反応をもらえるのか楽しみでした.発表ではたくんさんの方に興味をもってもらい,発表後にも複数の方と議論することができたので,今後も自信を持って研究を進めていきたいと思います. ポスターセッションでは,ジョイントミーティングということで普段聞くことができない量子コンピュータなど,超音波以外の発表も聞けたのでいつもと少し違う充実感がありました.


発表の様子


今回の出張で私が最も印象に残っていることは,学会のGala dinnerに参加したり,台湾大学でバイオエンジニアリングを研究する林先生や荻研の先輩であるKevinさん(2023年3月博士卒)のお父さん・翁さんと食事をしたりと,外国の方とたくさん交流できたことです.今回は私にとって3回目の海外出張で,これまでも国際学会で海外の方との交流を図ってきましたが,英語を上手く話さないと…,学術的な話をしないと…,というプレッシャーでいつも後ろめたい気持ちがありました.しかし今回は荻先生がきっかけをくださったこともあり,堅苦しい話ではなく,出身国の文化や大学生活の話などの親しみやすい話題で十分に交流ができることに気付きました. そのお陰で気軽に様々な国の方に話しかけられるようになり,会話を素直に楽しむことができました.このことは.もっと自分の研究を世界に発信できるようになりたいというモチベーションにもなりました.


左:Gala dinner後にW. Arnold先生とパシャリ! 右:マンゴー好きなので,歩いた後のマンゴーかき氷が最高でした!

発表後はたくさんの台湾料理を満喫しました.スパイスが効いた炒めもの,素材の味が楽しめるスープなど,何を食べても美味しく,お肉はとても柔らかかったです!美味しい料理の詳細は太田くんにしてくれるそうです. そして現地の方はとても親切で,何度も心が温かくなることがありました.たとえば,電車の乗り方に戸惑っていると駅員さんでなくても声をかけてくれました. 荻先生をはじめお世話になった皆さん,貴重な時間を本当にありがとうございました!




D2太田です。はりきって台湾へ行ってきました。最前線の研究を勉強させていただくため学会に参加しました。私は台湾現地の様子や雰囲気を中心に伝えたいと思います。さて、台湾に到着した直後は湿気大雨で大変な天気となりました。台湾の雨の中では髪も日本よりクルクルになります。台湾北部は日本よりも湿度がかなり高く、雨も多い気候となっているようで、到着して早々台湾の気候事情を全身で浴びることができました。また、出張期間を通して天気予報がほとんどあたらず、雨予報なのにカラッと晴れたり急に雨が降ったりと、台湾がより赤道に近い亜熱帯気候であることを改めて感じます。台湾へいくときは折り畳み傘を常に持ち歩きましょう。


台湾到着。この後大雨を浴びることは知らない顔をしています。


さて、学会会場は台北市の最東に位置する南港展覧館です。展覧館一帯は新しい大きなビルが林立しているビジネス街のような場所で、台北中心地とは違った厳かな雰囲気のある場所でした。また、展覧館は1,2号館があり、学会は1号館5Fと2号館4,5,7Fで行われる大規模なものです。展覧館に入ると英語が飛び交う国際的な雰囲気へと急に変わります。すごい、国際学会だ!と感じた瞬間でした。 学会でポスター、オーラル、プレナリートークと様々な最前線の研究を聞いた中で、一つだけ紹介させていただくと、Biochemical Electronics社からの横波型弾性表面波(SH-SAW)デバイスを心疾患のリスク評価に応用するという研究が印象的でした。SH-SAWセンサーでは速度変化と減衰変化の比によって粒子の"大きさ"を識別できる、というものでした。応用としては健常者と心血管リスクを持つ患者さんの血中に存在するタンパク質の大きさの違いを迅速かつ簡便に検出することで疾患のリスク評価にといったものでした。私の研究でも超音波を使って疾患発症のリスクを迅速に検出することを目的としているので、対象疾患は違えど目指すところや研究アプローチなど、勉強になり大変興味深かったです。他にも合同シンポジウムだけあって光格子時計や量子ネットワークといった物理学に関する発表も多くありました。さすが合同の国際シンポジウム、、、

今回の出張では多くの方と交流する機会がありました。前述の台湾大学のLin先生、Kevinさんのお父さん、Gala dinnerでの多種多様な国籍の研究者。こうした方々と話すことで、国境国籍を超えてコミュニケーションを取れる英語の重要性を改めて認識しました。


Gala dinnerにて。左:食事の雰囲気。右:Arnold先生と。ニコニコです。


夜は台湾料理を楽しみます。小籠包、炒米粉、炒青菜、肉圓、、、。台湾料理は日本と味付けが異なり香辛料が効いたものが多く、独特の香りと味でした。印象的だったのは小籠包の食べ方。小籠包を食べるときの最初の1個は蓮華の上でまずは穴をあけて中の肉汁を吸う、そして何もつけずにそのまま食べる。二個目からは酢と醤油とショウガと一緒に食べるというのが本場の美味しい食べ方のようです。味は言うまでもなく大変おいしい!台湾は朝ごはんも外食文化ということで朝ごはんに豆乳スープなんかも飲んだりしました。


本場の小籠包。


さて、最後に台湾で感じた雰囲気の話をしたいと思います。台北市内では現地の方でも日本の文字が多く見られまた街にあるお店もセブンイレブンやファミリーマート、コメダ珈琲など日本のチェーン店が多くあり,台湾の街並みを一コマ切り取ると日本と見間違えてしまいそうになります。また、駅でどの電車に乗るか藤原さんと困っていると通りすがりの方が親切に、しかも日本語で目的地までの電車を教えていただいた場面もありました。台湾でこんなにも日本を感じるとは思いませんでした。海外出張ではその国の歴史や文化を肌で感じることができるのも一つの醍醐味かもしれません。


左:台北地下街にあったセブンイレブン。右:台北市内の風景。遠くに台北のシンボルである台北101が見えます。


以上、太田からでした。帰国後充実した出張だったと余韻に浸りながら洗濯をしていると、服を1枚ホテルに忘れているのに気づきました。忘れ物の取り返しがつかないのも海外出張ならではです。でも台湾に爪痕を残せたのでOKです。