◆2024.06.10 札幌で行われた蛋白質科学会に参加しました!◆
2024年6月11-13日に札幌で行われた第24回日本蛋白質科学会年会に荻研から3人の学生が参加しました!学会の様子や感想などを3人に伝えてもらいます。
新千歳空港のラーメン道場とすすきの交差点のニッカおじさん。
D1の太田です。今年の蛋白質科学会は北海道札幌市の札幌コンベンションセンターで開催されました。遠距離の学会はアツいですね。蛋白質科学会はその名の通り蛋白質科学に関する学会ですが、一言で蛋白質といっても蛋白質の機能,構造,安定性,フォールディング,生産や精製などその内容は多岐にわたります。荻研ではタンパク質の異常凝集体で神経変性疾患を引き起こす「アミロイド線維」の研究に取り組んでおり,日ごろからアミロイド凝集研究に取り組んでいるM1の近藤さんとB4の仲村渠くんと参加しました。
学会前日の6月10日(月)に札幌へ到着しました。6月の札幌なら涼しいくらいだろう、、と思いきや、なんと太陽カンカン照りのアチアチです。さて、前日入りしたからには美味しいものを食べなければなりません。お昼に北海道で有名なラーメン店へ、夜もまた有名なお寿司店へ。ホテルは札幌の繁華街であるすすきのでしたので、観光がてらシンボルのNIKKAのネオンも忘れずパシャリ。次の日からの学会を頑張るために元気を蓄えます。初日は早めにホテルに帰り各々発表練習に臨みました。
発表をしている様子。アミロイド線維を指の輪っかで表現している場面。
6月11日(火)学会初日ですが、実は3人全員この日にポスター発表を行います。会場の札幌コンベンションセンターはホテルから電車と徒歩でだいたい30分のところにありました。会場は広く厳かな雰囲気のある建物です。しかし学会の雰囲気はいい意味でゆるく、8割くらいの方が私服に近い恰好でした。3人で午前中にポスターを貼り、口頭発表のセッションやお昼ご飯を食べた後、午後からいよいよポスター発表です。誰も見に来てくれなかったりして、、とかみんなで話してましたが(定番の会話)、発表する前から僕のポスターをじっとみている方が何人かいらっしゃってそれはそれで緊張しました。
さて、肝心の発表では、発表時間のスタートから多くの方に見ていただけました。アミロイドに詳しい方からほとんど知らないという方まで絶えず入れ替わりで見に来ていただけたため、80分くらいずっと話しっぱなしで身体があちあちになりました。分野を問わず多角的な視点からコメント、質問を受けて自身の研究に新たな気づきを得ることができました。ポスター発表は口頭発表と違い、時間を気にせず近い距離で1:1のディスカッションができることがいいことだと思います。多くの方に自身の研究を知ってもらい、長い時間意見を交換して有意義な時間でした。
他の方のポスター発表では、生物物理の分野で注目が集まっている液液相分離(LLPS)の研究が多くありました。液液相分離とはドレッシングを放置しておくと水と油の二層に自然に分離するような現象です。アミロイド線維の基となる蛋白質も生体内でこのLLPS現象を利用して蛋白質の濃厚相(液滴)と希薄相に分離し、アミロイド形成しているのではないかといわれています。今回の学会ではアミロイドのLLPSに関するポスター発表も多かったように思います。荻研でもこのLLPSの研究が少しずつ進んできているため、周りがどのような研究を進めているのか、自分らは研究課題に対してどのようにして独創性を出せるのか、色々と考えながら勉強することができました。
はちきれんばかりのイクラ。お皿からこぼれるまで店員さんがいくらをかけてくれます。
夜はおいしいごちそうです。札幌でつっこ飯で有名な「はちきょう」というお店にみんなで行きました。つっこ飯とは、店員さんが「おいさー」という掛け声とともにご飯の上にイクラを盛って盛ってさらに盛り,いくらでぱんぱんのイクラ丼。こんなにてんこ盛りのいくらを食べたのは初めてでした。
学会では他にもジンギスカンなど北海道の食をここぞとばかりに食を楽しみました。学会開催地の食を楽しめることも学会の醍醐味のひとつだと思います。メリハリのあった非常に楽しく学びの多かった学会でした。
太田
近藤さん、仲村渠君は後日掲載します