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超音波とは
きっとどこかで耳にしたことのある「超音波」。では超音波って、なんでしょう?

 音楽の世界では音の高さに名前がついています。ドレミファソラシド~♪では音が高くなると何が変わるのでしょうか?

 音の高さは1秒間あたりに振動する回数、つまり周波数で決まります。周波数の単位はHz(ヘルツ)と言います。ドレミファソラシドの周波数は既に決まっており、ト音記号で真ん中あたりのラ(A4)の音は440 Hz、つまり1秒間で440回振動する音と1939年に万国規格統一協会(ISA)が正式に定めました[1]。実際には吹奏楽やオーケストラなどにおいて、この基準のラの周波数が442~443 Hzになるようにチューニングしています。
 音が高くなるにつれ周波数も高くなります。どれぐらい周波数が高くなるかも決まっており、どの音であっても1オクターブ高くなると周波数は2倍になります。つまり基準のラより1オクターブ高いラは880 Hz、逆に1オクターブ低いラは220 Hzになります。それらを全部まとめると音名と周波数は下の図のような関係になり、ピアノの鍵盤で一番高いドの音は4186 Hzになります。

 ではピアノの鍵盤の限界を超えて更に周波数が高くなると?どんどん甲高い耳鳴りのような高い音になりますが、あまりに周波数が高くなりすぎると徐々に聞こえなくなってきます。空気は1秒間に何度も振動しているのにも関わらず、人間の耳には聞こえない音、それが超音波です。つまり超音波とは、可聴域(人間が聞き取ることが出来る周波数)を超えた音波のことです。
 人間の話声はおよそ100から1,000 Hz、ピアノの周波数は27.5から4186 Hz。一方、人間の可聴域は年齢や個人差などがあります、およそ20から20,000 Hzです。なので超音波とは周波数20,000 Hz(=20 kHz)以上の音波 になります。

  1. NBS Technical News Bulletin, pp. 120-121, August 1957

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