精密科学実験

(第5,6セメスター:木曜日と金曜日の3限4限 M1-8??)

テーマ 低気圧放電の基礎と電子密度・電子温度計測

精密科学専攻では,大気圧プラズマを扱う研究が多いことが背景となり,このテーマを担当・実施しています.第1週目では,低気圧直流グロー放電を空気を種に発生させて,回折格子分光器を使って可視分光を行います.たくさん記録される窒素分子のバンドスペクトルについて,スペクトル同定に加えて,スペクトルシミュレーションを実施し,最小二乗法によるスペクトルフィッティングを経て,回転温度や振動温度を評価します.第2週目では,同じプラズマについて,静電プローブ法(ラングミアプローブ法)を実施して,プローブの電流-電圧特性から電子温度,電子密度を評価します.プラズマ状態は,放電電流や封入空気圧を変えることで変化させます.

放電は簡単に起きますが,そこで起こっている物理の物理量が,通常の生活空間とはかけ離れている点や,種々のプラズマ応用の原動力となっている点を垣間見てくれたらと思います.