● 光散乱計測とは...
● 光散乱計測とは...
欠陥のない基板に光を照射すると、ほぼすべての光は反射されるか基盤によって吸収されます。しかし基板上に欠陥があると散乱光が発生します。これを計測することで表面の検査をおこなうのが光散乱法です。
本装置では、極微の欠陥から散乱された微弱光を高感度な冷却型EMCCDカメラで画像化して取得しており、これにより従来の装置のようにPMTやフォトダイオード用いた方法では計測困難なスクラッチなどが可視化されています。
光源には短波長の固体励起レーザを用いています。ガルバノミラーによって試料上をレーザでスキャンし、発生した散乱光を電子増倍機能を持つEMCCDによって高感度に計測します。
画像中の白い直線は幅と深さが数nm程度のスクラッチをとらえた計測結果です。また粒径が50nm程度の微粒子からの散乱光と思われる輝点も見られます。このように大面積の計測でも、nmオーダーの欠陥が検出可能となっています。
現在は装置を改良して、更なる高感度計測を行っています。また画像処理など、新たな解析法も研究中です。